2014.06.09 梅雨晴れ間
 
  梅雨晴れ間


うすい水溜まりを抱かえたまま
日が過ぎてゆく

忘れ水が あわあわ ながれ

よどんで しずんで ぶ ぶ ぶ 
あわ吹く日もある

    ☆

水無月に入った頃
訃報があった

むかし お世話になった

馥郁 の 笑顔で
摺りたての墨の香が匂い立つ
そんな方だった

不器用な若輩の背を押しつつ

バイ バイ またね
明朗に手を振って遠去かっていかれる


   ☆

紫陽花いろの雨が降る

・ ・ ・ ・ ・

半月が闇に滲んでいてさ

(途中をわすれてしまっている

ような そんな
詩の作品を

あの方は
薄墨を滲ませ 美しい書にしたためてくださった


すっかり 無沙汰して
以来 お逢いすることもなかった

晩年は車椅子の暮らし
と聞いていたが

遠い山里の田園に囲まれた
広い屋敷で うたかたの空を
みあげながら過ごされていた
(と おもう

ふっくり 笑った
みつこ さん
さよなら


     ☆

あわあわと水面がゆれ
今夜 薄い晴れ間の夕には
すこし滲んだ半月が顔をだしてくれるかもしれない


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