2014.08.01 小麦色の夏!
   小麦色の夏

ふと外を見ると、前の川で小麦色の肌が
躍っている。
少年らのまわりで水がきらきら光り、
しぶきがあがっている。

海でも川でも、真夏の水には小麦色が
よく似合う。

数人いる。橋桁に乗って、歓声あげながら
水に飛び込んだりしている。
数日雨が降ってないので深さはないようだ。
立った状態で上半身が出ている。



強い台風時には、橋桁を回り込んだ一方側で
川水が荒れ狂う。
水が焔になって立ち昇り、瞬間、深い奈落の
底に引き込まれて落ちていく・・・、
深い滝壺を思わせる場処である。



そっち側には行かないように! 

夢中になって遊んでいる少年らに注意しない
と・・・、
考えてる合い間に、
川水から子どもたちの姿がかき消えてしまった、

誰もいない・・・。





以前、そこから少し先の岸辺で、
小さな子の水難事故があった。
当時、愛環鉄道の設営工事中で、
川の上を通る架線を建設している最中
の出来ごとだった。


子どもが溺れた・・・!


騒ぎで、川辺に走ると、
救助隊の大人たち大勢が動いていた。
川面に一列に並んで長い棒を差しながら
進んでいく。



幼児がいなくなってから、
モノクロで音の無いような時間が、ただ
過ぎていった・・・。


まわりの誰もが、祈るような不安顔だった
と思う。
 


やがて、救助隊の動きが変り、
「見つかったぞー!」の合図、

しばらくして、隊員の腕のなかに
横抱きにされた小さな小さな身体が、
目の前を通っていった。



幼児は工事をしている建設関係者の
子どもさんで、
知人の女性が小さい子を遊ばせていた
のだという。

連れていた他人の子どもが事故に
遭ってしまった・・・

彼女の表情は、・・・何と言うんだろう・・・、 


その時、感じた名状しがたい印象が、
いたいけな幼児の姿とともに、
私の頭の後ろに今も張りついている・・・。

 

    

再び川を見やると、小麦色たちが
やや下流の真ん中に浮き出た砂地で
戯れあっている。


暫く遊んだ後、少年らはシャツに着替え
荷物を持ち、中洲の石ころだらけの砂地を
つま先立って歩いて去っていった。


7・30ぶ2DSCF0232 

14730橋桁ぶ1 

7・30川SCF0230 

Secret

TrackBackURL
→http://fuurenka231.blog.fc2.com/tb.php/158-cae10f22