★ 詩 ★


    三月  --足音


六歳になったばかりの男の子は
伸びた髪を刈ってもらい

すこし 戸惑い
すこし 誇らしく
そして はにかんで
卒園す

そう、
こんなにも
いくつかの跡がのこっている
初めて ちいさな靴をはいたとき
カタカタ、 カタカタ   カタ、・・・
たしかな音が鳴って

土手の草に 蹴って飛ばした小石
尻もちついた土の感触
掴まり立ちした木のベンチ
キラキラ、透き通った川の水に足を突っ込み
イタズラの数々
拒絶の嵐
涙のスコール

春一番、 三番の風が吹き
光りがさんさんと頬にあたり

パパとママは
新調のスーツに
不安と期待のハンカチを折り畳み
ちいさな出立の その日を
待つ
 



   
     ★ 

   音ーー おとを聴く


 9日 土曜のNHK    「SONGS」

辻井伸行さんのピアノを聴いた。

ノクターンなど、有名な曲の演奏も素晴らしかった、

なかでも、辻井さんがお父さんと川べりを散歩したときの、情景を
曲にしたという
「川のささやき」


お父さんは、目の視えない息子さんがピアノばかりに向くことに、
全面的に賛成はされていなかったそうで、それで伸行さんは、
父親にたいして、反抗的だった時期もあった、

ある記念のとき、お父さんが、
「親はいつまでも生きていないから、ひとりになっても 好きなお寿司を
食べられるよう(・・な生き方)になってほしい・・・」

と、いうようなことを言われたそうで、
そのとき、これまでのお父さんの真意が分かった・・・という、

初めて、父にプレゼントを、
と 作った曲が、   
    


     「川のささやき」
  


 ♪ ポロン、   ポロン、   ~ ~ ポロン、  ♪ ♪

ボワン、  ~~~ボワーン、   ♪  ♪  ♪ ~ ~

♪ タ、  タ、  タ タ ~ ~ ン ♪   タタタ、 タ ~ ~ ン ♪

ブァ~ン  ブァ、ブァ ~ ~ ン♪   ♪♪♪ ♪♪♪ ♪♪♪♪ ~




 川辺に住み、朝な夕な 川の水を見て暮らしているわたしには
わかる(・・気がした)、

 さざ波が、あちこちにおきて  水が冴え渡り、風にそよぐ
日の光りにあたって  水がきらきら 揺らいでいる  流れていく・・・


 曲を弾きながら 辻井さんは のびやかに首や顔を揺らして、
他の曲のときには なかった笑顔すら見せて、
嬉しそうに、   
父といっしょに散歩したときを思い出しているかのように・・・、



聴いていて 涙が溢れた


視えない辻井さんは  川の水を耳で見て、
わたしは 目で聴く・・・・

 


そのあと、 EXILEのATSUSHIさんとの 初共演のコラボ、

3・11震災・応援に作られた辻井さんの曲を聞いて、ATSUSHIさんは
すぐ歌詞が浮かんだ、という

  
  
    「それでも、生きていく」

ピアノと あつしさんの声が心地よく かさなって、とてもいい歌。

このうえない コラボ!!




久々の音楽をきいて、しあわせな 夜の時間だった。


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