2015.06.04 水の旋律

   水の旋律



ひとになんか 


なりたくなかった


紫陽花いろの


雨粒になりたかった





半月が 闇に滲んでいてさ








   水辺の縁



透きとおった渓流を泳いでいると
すぐ前を 真っ白な蛇が 身をくねらせて
すすんでいくのが見えた


まわりには 魚たちも 泳いでいる




まだ ひとになる前のことだ


おそらく 眼と眼のあいだは離れ
からだは 光りを浴びて透きとおり
鰓のようなものもある


水は底まで透きとおり
鱗のような波を立たせている


このまま 白く長く漂うもののあとを
ただ泳いでいく


先には 滝もあるだろう
さらにその先は 暗渠にもつづくだろう


ながい刻をかけて その先 
水の向こうまで 夢のごとく



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