2016.01.25 詩  冬の月
   
冬 の 月



闇を切り裂くように尖っていた月が
少しずつ ひらいてきて
雑木山の小道を 照らす


峠のあたり
しんしん 闇に包まれ
高くそびえる梢の合間から
月と星の光りが 冴え冴え伸びてくる
交錯する 光りと闇のあわい


山の道に沿って
民家がひっそり見え隠れする
灯りはない


だれも住まない空き家かとおもえば
うっすら明かりが洩れてくる夜もある
住むひとが どこかとどこかの場処を
行き来しているのか
人の一生には 
だれにも積もりつもる事情がある


青白く尖った月も
半分になり 丸くなり
やがて 満月
満ちて欠けて 繰り返し


蹲ったような古家から明かりが見えてくると
街に背を向けて歩く者の胸底に ぽっ、 光りが灯る


歩きつづけて 麓に下りれば向こう 
ネオンや家々の明かりが煌めいて見えてくる
あぁ、 冬の夜 
街のとりどり ひとが暮らしている
のが 見えてくる

 
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