さらば雲よ空よ




欠片ほどの石を水に落とす
ひとつ  ひとつ
ぼちゃん、 びちゃん、
ちいさな悲鳴みたいに渦がまわる


ひとつ また ひとつ
ゆらめく水の影
雨で濁った水には なにも映らない
水鳥がゴマ粒になって浮かんでるだけだ


過ぎた日が欠片になって落ちてゆく


雲が空をひき連れてながれてゆく
月も もどらない
日も もうもどらない


明日のこと先のこと急ぐこともあるまい 
途方に暮れることもあるまい
新しく取り替えた目線が そう言う


川のうえを 
赤蜻蛉が ふわり ふわり 群れだした
帆の舳先からVの字になって渡りの鳥たちも飛んでゆく




遅れまじ の 羽を見送る 雁渡し

 
Secret

TrackBackURL
→http://fuurenka231.blog.fc2.com/tb.php/389-9a1baa53