十二月-夜の公園

 

     

     闇が降りてきて

     しんしん

     静寂が満ちてくる

     梢の向こうで

     薄い電燈の光りが揺らぐ

     

     やわらかな草地に残照の跡

     が かすかに残っている

 

     昔のこどもが忘れていったもの

     砂場で掘った穴や山

     トンネル

     ちいさな腕をのばして

     向こうへ

     見る間に砂がこぼれ落ち

     くずれ落ちて

     永遠に掴みそこねたもの

 

     潜っては登り冒険し

      見上げたジャングルジムの 
    
 なんと小さなこと

     押して押されたブランコが

     夜の風に揺れる

     傷みかけた木の椅子に 
     過ぎた日々が
 座り込んだままだ

 

     ひたすら立ちつくし

      空に空に向かって伸びていく欅

     冴え渡る夜空に大木が影を落とす

     通り過ぎていったもの

     消えていったもの

     木は黙して見送る 
     さよなら さよなら 

    

     ケヤキ大木を透かして
     夜の公園が滲んで滲んで見えている

     

  



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